女の子とか男の子とか髪型変わっても全然気づかない。だけど、パンツの太さが変わっただけでめっちゃ気付くんだよ。
仕事でも趣味でもなんでも、継続させてる人ってのはリスペクトしてて。プロとアマの違いは、プロは継続させることのプロだと思ってるから、なんでも。で継続ってところで一番大きいのが、生きること。なんで生きてるか。そこが、「もういいかな」って思ったタイミングが2回くらいあるから、自分はまだその答え探ししてるみたいな感じ。
私普段お客さんと接する仕事だから、ダイレクトに「なんで生きてるんですか?」って聞くことはない。なんかそれを外側から見つけていくのが好き。答え探しする感覚で人の話を聞くのが好き。
あ(仕事は)洋服。そうそうそう。面白いよ。洋服は内面が一番外に出るというか、どう見られたいかが入ってくるから。だから洋服見れば大体どういう性格か分かる。どういう自分になりたいか、あとはどういう人にモテたいか。だから接客する分にはその人が来た時点でどういうものが欲しいか分かってるから、会話のゴールはだいたい決めてる。「たぶんこの人これが必要だな」みたいな。でそこに導くための伏線のために会話してる。
でもときどき最初の印象と違う。スタイリングの意図が読めなかったり、ダサいとかそういうわけじゃなくて、その自己表現が深すぎて、私が追いつかないとか。でもそういう人に、人として興味がある。「たぶんこの人考えてること違うな」みたいな。どういう風に見られたいかが違うわけだから。
あのー、なぜか髪型とか全然分かんなくて、女の子とか男の子とか髪型変わっても全然気づかない。だけど、パンツの太さが変わっただけでめっちゃ気付くんだよ。「丈短くしたでしょ」「身幅変えたね」とか。たぶんそればっか見てる。
やっぱこう洋服って自分を見せる、隠せる鎧でもあるでしょ。まぁ鎧じゃん洋服って。だからこの人はどの鎧を着て、でも絶対隠したいものもあると思うんだよ。例えば、めちゃめちゃいかつい服着てる人ほどナイーブだったり。それは強い自分に見せたいとか、そういう気持ちがあるから。そういうのって、足りないものを洋服で補ってるから。でそのコンプレックスを探した上で、よりよく見せるためのスタイリングを組む、って事を私は提案する上で心がけてる。自分に自信も持てて、さらに自分の良さも外に出せるようなスタイリング。東京だからこそ。東京って人の目気にする、じゃん。それに縛られないような。
私、親が洋服が好きで。小学校のときは私ずっといじめられてたんだけど。そのときにやっぱ、新しい洋服、好きな洋服、を着たときに一番テンション上がるんだよ。だから小学校6年生の頃から絶対洋服の仕事をするってのは決めてたね。だからもともとこのお仕事に就きたいと思ってた。やっぱり自分が一番テンションが上がるもんだから。それに洋服ってそういうものだって一緒に伝えたい。どう見られたいかで本当に変わってくるから。行く場所、会う人で変わるのは当然で、ブレたくない自分がいるときに絶対に着る服もあると思うし。
だからそれを理解して、ちゃんと洋服とコミュニケーション取れてたら、本当に常に自分らしくいられる。自分を助けてくれるものだと思うから。
ね、奥が深いものだからさ。